
10代の時事故に遭い、それからずっと左半身に違和感を感じているKさん(40代・女性)、寝れないほどの痛みを感じるようになり当院に来られました。
レントゲンからKさんの頸椎1番(首の一番上の骨)は上方にも前方にも大きく変位し、その下にある2番も同様に大きくねじれていることが分かります。
そのため背中はとても硬くて辛そうです。
初回、現在の歪みの状態から算出した矯正角度を機械にセットし矯正を行いました。
矯正はごく軽い力で瞬時に行うので、機械のイメージとは程遠く優しい矯正で終わります。
2回目に来られた時、前回からの様子をお聞きすると、Kさんにはあまり変化が感じられなかったようでした。
この日は1番の上方変位が大きいので機械の矯正角度を20度に上げ、首全体の傾きはほとんどなく直角に近いので枕を低くして矯正しました。
術後、まだKさんに変化はありません。 しかし次に来られると
「翌日少し頭痛があったものの、その次の日には左の痛みが弱まりました」
と、良い報告を頂けました。
現在までこの状態が続き、痛みは4割減ということです。
あんなに小さな力でも、角度を上げたことでこれだけ違いが出るので驚きます。
それだけ難しいテクニックですが、こうして患者様が良くなる瞬間に立ち会えると、気概に燃えて頑張れます。
この奥の深いテクニックをこれからもずっと学び続けていきたいと思います。