懐かしい方から治療院に電話がありました。
カイロプラクティックを習っていた頃の先輩にあたるAさん(60代・男性)でした。
私が習い始めた頃は既にAさんは卒業していましたが、その後も時々スクールに顔を出してくれていました。
大柄なAさんはいかにもボキボキが上手な治療家の風貌で、先生の命令で私達にデバーシの見本を披露してくれたことなど覚えています。
Aさんは結局開業せず会社員を全うし、このたび定年となって単身赴任から千葉に戻って来られたそうです。
それで15、6年ぶりに再会しました。
数回しかお話したことが無かったのですが、私を覚えていてわざわざ訪ねてくださったのは、もちろん自宅近くの千葉だったこともあるのでしょうが、やはりカイロプラクティックを選んでいた場合の人生を想像してみたのでは、と思います。
やりたかったカイロプラクティックを諦めて、家族のために安定した会社員を続けたAさん。
たしかに自営業に転向するのは勇気が要りますが、むやみに勇気を出したからと云って立派ではないのです。
お子さん3人全て学校を出させて育てあげ、ご自分の親御さんだけでなく奥様のお母様も旅行に連れていってあげて、家族のために責任を果たした人生。とてつもない苦労。
私など足元にも及ばない。
きっとあの世に帰った時、閻魔様に「よくやり遂げました!」と、天国行きを判定されることでしよう。
しかし私のところに突然現れたのはもしかして、第2の人生にカイロプラクティックを考えておられるのかも。
やりたかったことをやっておきたいと思うのは、自然なことですものね。