腰から左足にかけての重い痛みで来院されたKさん(20代・女性)。
3、4年前にバイク事故で骨盤をぶつけたことがあります。
この日はレントゲンが間に合わず、骨盤の矯正だけ行いました。
左右の骨盤下に楔型の枕をセットし、10分ほど寝てもらいながら仙腸関節を調整していきます。
通常この枕で矯正中は、腰や骨盤の痛みが和らいでくるのですが、Kさんの場合なかなか痛みが消えず、ムズムズしておられました。
そこで角度や深さを変え、お尻に違和感はあるものの膝裏の痛みが消えたところで、5分ほど頑張ってもらいました。
施術が終了し、この時点ではお尻の痛みはまだ残っていました。
次回からはレントゲンで検査し、アトラス・オーソゴナル(AO)も行います。
そして次の施術に来られると、寝てるときは痛みが出なくなった、という良い報告を受けました。
施術中痛みが強くて、通常の半分の時間しか行えなかったわりに良い結果です。
ここからはレントゲンも撮り、首の矯正も行えるのでさらなる効果を期待したいです。
ところが、このあと2回ほどAOを行うも、慢性の頭痛が取れず、さらに膝裏の痛みが再発してしまいました。
これで良くならなければ、やり方を変える必要があります。
レントゲンから割り出した矯正ベクトルを改めて調整し、セッティングも全てやり直しました。
術後、ベッドから起きたKさんに様子をうかがうと、お尻の痛みはまだ気になるようです。
しかし膝裏は
「あっ、しゃがめる!」
と、Kさんは膝を曲げることが出来ました。
この日はAOを行うまで、膝が痛くてしゃがめないとおっしゃっていたのですから、この変化はやはり首の矯正がもたらしたものです。
3日後、「今日は夜勤明けでお尻が痛い」ということでしたが、この日まで一度も頭痛は無く、膝もしゃがめているようです。
良かった!
これで方法が確定し、あとは正しい矯正を続けて行けばよいだけです。
ほっと安心していると、
「スタンディングのライブに行ってもいいですか?」
と、Kさん。
内心は、安静にしていてほしいけど、せっかくのお楽しみを奪うわけにはいきません。
「行ってきていいですよ。」
痛くなったら、次の日すぐに来てくださいね。