5年前に脊柱管狭窄症と診断され右足に痛みのあったOさん(80代・女性)は病院でブロック注射をされたのですが、その痛さはこれまで受けたものとは違い、患部に効く痛みでないと感じたそうです。
右足は益々痛くなっていき、病院では薬をもらうだけになり、それから5年間薬を飲み続けています。
今年の6月に今度は左足が痛くなってしまいました。それでも今までは、ご自宅に近い田んぼの香りを楽しみながら30分の散歩が出来たのに、10分と歩けなくなってしまったのです。
Oさんは杖をついて、お嫁さんに付き添われ佐倉から30分以上かけて来られました。実はひと月前にお嫁さんが当院に相談に来られていたのです。
「高齢なので手術は無理だから、少しでも楽に過ごせるようになればいいんです。」
隣でOさんはお嫁さんにとても感謝している様子でした。
お家ではどんな体勢で寝ても痛みがすぐに襲ってくるのだそうです。楽な姿勢は限られてました。ベッドの上では仰向けも、うつ伏せも1分としないうちにお尻が痛くなってしまいます。ブロックも暫くすると腰とお尻が痛み出してしまいます。
本来痛くないブロックが、3回目までは途中で中断せざるをえなくなっていました。休み休みでもOさんが頑張れるところまで何とかやってみるのですが、最後まで痛みに耐え切ることが出来ません。
ところが施術後は、いつもスタスタと歩くことができるのです。あれほどベッドの上では辛そうだったのに、帰るときは
「あっ、でも軽いですよ!楽に歩けます!」
と玄関で見送る私に笑顔で振り返ってくれるのです。
ようやく4回目で最後まで痛み無く矯正が出来ました。
「あれほど痛かったのに、今日は本当に大丈夫です」
とOさん。この頃から調子が良くなっていき、
「最近、片道15分歩けるようになったんですよ、帰ってきて30分」
そんなに歩いて少し心配しましたが、本人は「痛くないから平気」という様子です。
今日で1クール6回施術しましたが、
「本当に楽になりました。」
と、お家では普通に歩いておられるようです。
玄関で見送るとOさんは笑顔で振り返り
「杖をついてゆっくりと歩いているけど、本当は全然平気なのよ」
この言葉は私へのご褒美です。
Oさん、ありがとうございました(和菓子のお土産もありがとうございます)。